こんにちは
化学物質過敏症患者で現役看護師のAkariです。
化学物質過敏症と診断されたみなさん。
診断書もらっていますか?
診断書は記載内容によって、
化学物質過敏症患者にとって
メリットのある書類になります。
これから診断書をもらおうと思う方。
診断書を貰ったけれど、有効活用できていない方。
色んな人の役に立つ記事になっています。
診断書とは
診断書の定義
患者の病名・治療内容・期間をなどを証明する公文書です。
診察した医師が作成します。
病院・診療科・医師によって記載内容はことなります。
じつは、基本的な様式はアスクルやAmazonに売っているんです。
そのため、基本様式に対してどのように記載してもらうかが、重要になります。
お金がかかります
診断書は保険診療適用外のため記載した、書類の料金は『自費』扱いとなります。
しかし、そのために診察する場合には、保険診療の診察料がかかります。
文書発行料は病院によってことなり、1通あたり2000~5000円+税かかります。
初診時にはもらえないこともあります
化学物質過敏症は初回の受診では検査だけ、確定診断はその後という病院もあります。
初診時に発行してもらえる病院でも、実際に記載して手元に届くまでは、
数日から数週間と発行まで時間がかかるケースもありますので
受診すればすぐ受け取れるというものではない点に留意が必要です。
本人以外が受けとる場合は
化学物質過敏症患者さんは本人が受けとりに行けないこともあると思います。
病院によっては、依頼して受け取りまで時間がかかる場合には
郵送で対応してくれる場合もあります。
診断書を依頼する段階で受診が困難な場合には、家族などの代理人が委任持参のうえ
受診することで、代理申請・発行が可能な病院もあります。
かかりつけの病院に相談してみましょう。
診断書が役立つ場面
診断書が役立つ場面には以下のような場合です。
・欠勤や休職の際に職場に提出する
・障害や疾病によって、業務内容の調整を要望するときに提出する
・公的な福祉制度を利用する際の申請書として提出する
・健康保険や労災保険などで必要になることがある
化学物質過敏症の診断書はどこの病院でも発行できるわけではない
【現役看護師が徹底解説】化学物質過敏症・CS・MCSを診断できる病院【5選】 | Nurse cs.com
こちらの記事で化学物質過敏症を診断できる病院をご紹介しました。
じつは、この記事に記載した病院でも、
診断書を発行していないという病院があるようですね。
実際にはこちらに記載されていない病院でも、
診断書を発行している病院があると耳にしたことがあります。
そのため、初めて受診される方は、
ご自身が受診しようと思っている病院が診断書の発行が可能か
必ず確認のうえ受診してください。
病院によっては初診では検査のみ、
2回目の受診で診断書を発行する方針をとっているところがあります。
診断書を受けとるまで何回の受診が必要か、
どれくらいの期間と費用がかかるのか
事前に情報収集をしておくことが重要ですね。
重要なのは病名でなく「附記」
さて。
化学物質過敏症患者さんは、診断書をもらったからゴールというわけではありません。
病名には『化学物質過敏症』に関する内容が記載されています。
重要なのは『附記』とよばれる、『診断内容』『治療内容』『治療方針』の部分です。
たとえば、
『化学物質過敏症のため、日常生活に注意が必要です』と書いてあったとしましょう。
そうすると、職場の人や役所の人、保険会社など他人にとっては、
どういったことに注意したらいいのかがわかりません。
そのため、就業制限が必要になったり
治療上必要なものを購入し医療費控除申請をする際には
診断書があっても思っているほど効果がないかもしれませんね。
では
『化学物質に過敏な状態です。
強い香料・消毒薬・化学薬品・農薬は
症状を悪化させる危険性があり、極力避ける必要があります』
と、記載されていればどうでしょうか?
化学物質過敏症がどのようなものかわからなくても
この人には『強い香料・消毒薬・化学薬品・農薬』がダメだということがわかりますね。
実際に記載してもらうのであれば、
現在問題になっていることを解決する、少し楽になるような内容を
医師と相談して書いてもらえるといいのかなぁと思います。
職場環境や学校環境等の改善や配慮にも役立つかもしれません。
「附記」の内容が化学物質過敏症患者を救う!?
化学物質過敏症患者が、自分の病状に合った内容を記載してもらえると
病気がわからない周囲の人にも、具体的に何がよくないのか
配慮したほうがいいのかがわかりやすくなると思います。
診断書による『医師の指示』を職場が無視して、病状が悪化した場合には
安全配慮義務違反として損害賠償義務が生じます。
周囲の環境改善につながったり、
配置転換や就業制限など 病状に配慮した就業ができるようになるはずです。
せっかく診断書を発行してもらうなら
定型文でなく 病状と問題にそった診断書の発行を医師に依頼してみましょう。
Akariが「附記」に記載してもらったこと
かかりつけ医師の方針で
・イソシアネートは避ける
・清浄な空気が必要 と始めの診断書から記載されていました。
さらに、前述の内容だけでは、職場のサポートが不十分だったため
・日常生活には活性炭マスクが必要
・使用する消毒薬や手洗い石鹸等でアレルギーをおこすので配慮が必要 などを
記載していただくようにお願いしました。
まとめ
診断書をもらうのにも一苦労な化学物質過敏症。
せっかくもらった診断書は有効に活用していきたいですね。
仕事や職場環境などが すこしでも配慮されることを願っています。