衣類・リネン類など肌に触れるものを適切に選ぶことは
化学物質過敏症の症状を軽くするためにとても重要です。
この記事では症状を悪化させない・軽減させるために
知っておきたい知識と選ぶためのポイントをご紹介していきます。
沢山ある繊維の種類
繊維と聞いてどれくらいの種類が頭に浮かびましたか?
実は、繊維は天然繊維と化学繊維の2つに大きく分けることができます。
天然繊維は自然の物から作られる繊維です。
・植物からつくられる 綿・麻
・動物からつくられる 毛・羽毛・絹
・鉱物からつくられる 石綿 があります
化学繊維は科学的に合成してつくる繊維です。
・再生繊維といわれる 木材やパルプと合成した繊維
・半合成繊維といわれる 天然素材に化学薬品を混ぜて作った繊維
・化学繊維といわれる 合成ものすべてが化学物質から作り出された繊維があります。
天然繊維・化学繊維どちらがいいのか?
化学物質過敏症の患者さんは、
どちらを選べばいいのですか?
化学物質過敏症患者に
絶対に安全!というものはありません。
どのようにその素材が作られているかが大切です。
天然素材が安全そう
『天然素材が安全そう』なのはイメージの産物です。
綿から布になるまでに栽培過程で、
薬や肥料・除草剤・殺虫剤が当たり前のように使用されている・・
そんな事実を知ったらあなたはどう思いますか?
巷では「化学繊維がアレルギーを悪化させる」「かゆくなる」と言われています。
しかし、イギリスのノッティンガム大学の研究では、
シルクの場合には優位な差がないという研究発表もあるのです。
素材と造り方が大切
同じ「オーガニックコットン」でも
生地を作るまでの過程で化学薬品を使用している場合も多く
化学薬品の残留や臭いで化学物質過敏症の症状が出現する危険性があります。
コットンの自然な色合いはクリーム色・生成りですが、
質の悪い綿花を使用して色をつけている場合や
オーガニックコットンなのに真っ白な場合は
漂白剤や白い染料を使用している場合もあるんです。
どのような繊維を選ぶか。も大切ですが、
その繊維がどのようにつくられて、生地になって
自分の手元に届いているのかを理解しておくことがとても大切ですね。
化学繊維ならいいのか?
天然繊維と同じで『どのような繊維』を選ぶかが大切です。
絶対に避けていきたい『化学繊維』がありますので、
解説していきますね。
この化学繊維だけは避けましょう
化学繊維、特にポリウレタンを含む製品は
化学物質過敏症を悪化させる原因になります。
ポリウレタンで、Googleで調べてみると以下の結果が表示されます。
実はポリウレタンは、数多くある化学繊維の中で分解されていく過程で、
猛毒の【イソシアネート】という物質に変化していきます。
イソシアネートは『香害』の原因の一つでもあり、
粘膜や皮膚に触れるとかぶれを起こしたり、
気化した蒸気や噴霧状態で吸い込むことで中毒症状を起こすことがあります。
化学繊維過敏症患者はウレタンマスクをすると、
症状が悪化するリスクが高まりますので、
使用しないことをおすすめします。
ポリウレタン=イソシアネートは身近に溢れすぎている
Akariが主治医から指摘されたときに困ったことは
ポリウレタン素材があまりにも身近にあふれていることでした。
マットレス・枕・ソファなどのウレタンフォームを使用している家具類だけでなく、
その日着ていた服は、上から下まで
『ポリウレタン』が含まれていないアイテムはなかったのです。
ほとんどの服に入っているポリウレタン
『ポリウレタン素材』はたった数%ですが、いろいろなものに含まれています。
いま、着ている服のタグをすべて見てみましょう。
『ポリウレタン』の入っていない素材を選べていますか?
具体的にどんな素材にポリウレタンが含まれているかというと、
肌着;ショーツやブラジャーは伸縮性のためにポリウレタンが数%含まれています。
インナー;ヒートテックなどのあったか素材にもポリウレタンが含まれています。
あったかくて、肌にフィットして、伸縮性のあるものや着心地のいい物には
ポリウレタンが数%入っていることが多く、
特に夏素材のものに多く含まれているように思います。
どこで買えるの?高くないの?
ポリウレタンを選ばないように気を付けると、
着たい服がほとんど着れません・・・
ショックでした。
いくら体に良いとはいえ、
オーガニックコットンだけの服じゃあつまらないし、
とっても高いので、すべてそれで賄うわけにはいきません。
冬場はレーヨン・キュプラ・ナイロンを中心に服を選ぶようにしています。
そして、どこで買うか!
実は身近にある『しまむら』や『無印良品』にもポリウレタンを含まない、
化学物質過敏症患者にも優しい素材がチラホラあるんです。
知っていましたか?
そんなにたくさん種類があるわけではないので、気長に探してみてくださいね。
まとめ
・天然繊維か化学繊維かも大事ですが、どのように作られて手元にあるのかが重要です
・化学繊維の中でも『ポリウレタン』は避けましょう
・プチプラ・ファストファッションでも、体に優しいお洋服は売っています!
今後の記事では『しまむら』『無印良品』での
おすすめ商品をご紹介していきます
お楽しみに!!